マッピングとテクスチャについては悩む方も多いかと思いますので、ここでちょっと考えてみましょう。
UVマッピングの際、「1枚の面(1ポリゴンあたリ)に広い面績のテクスチャを割り当てるほど間延びしない」という特徴があります。
小さい面積しか割り当てないほど、テクスチャが伸びた風船の模様のようになります。このことをきちんと把握しておきましょう。
例えばウチのヒツジ。後頭部のこの選択したポリゴンには、左写真のミントグリーンで表示された細い三角部分の面積しかしかテクスチャが張られていません。なので模様がちゃんと出ていない。
横顔はこのくらい割り当ててあるので、ちゃんともこもこ模様が出てます。
メタセコイアのマッピングには、先に翅作成で解説しました平面マッピングと、円柱マッピング、球面マッピングの3種類があり、球面マッピングと円柱マッピングはよく似ています。
平面マッピングは、オブジェクトを手前に置いて、どこか1方向から見た通りを背景に写し取ります。イメージとしては写真を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。前と後を別々に撮影(焼きこみ)する、または横顔を1枚にして左右対象にしたり出来ますね。
欠点は、輪郭に当たるところのUVが重なり合ってしまうこと。遠近感を考えればなぜそうなるかはわかりますが、上で書いた、「小さい面積のテクスチャ」を輪郭部分に相当するポリゴンに、たくさん割り当てる状態になります。
たとえば、チョコボのボディ・テクスチャは、 背中部分が全てほぼ1枚の板状のUVになっています。もちろん一枚ずつUVを拾って任意のテクスチャの場所に貼り付けるのもありです。ジグソー・パズルのようで面倒ですが、これはこれで立体の見た目はぐっとよくなります。UVマップはすごいことになりますが。
このように平面マッピングは塗りつぶし箇所のように繊細な模様がない部分や、顔など一定範囲の平面が重視されるものに向いています。シムのデフォルトのペットもこの方法でマッピングされています。
また、人型シムも、ヘッドの正面顔・後頭部に分けて平面マッピング、髪などを別パーツで作成等というのもありです。
シムのボディは「正面と裏側からの平面マッピング」が近いです。
ボディメッシュ作成の場合は1からよりもデフォルトのものにつけたしと変形を利用するのが作成もマッピングも一番楽です。ジョイント位置さえ把握しておけば、かなりいろいろメッシュの変形ができます。
球体マッピングはボールの表面にUVを貼り付けたようなものです。地球儀の表面の地図を思い浮かべていただくと近い感じです。シムの頭やボディは上下のUVが詰まった感じになり、中心部が伸びて、魚眼レンズで見たようなマッピングになります。
円柱マッピングは、円柱の表面にUVを貼り付けたもの。ちょっと地図の「メルカトル図法」に似た感じです。デフォルトのシムの頭部はこれが一番近いマッピングでしょう。顔の左右が伸び、中心が寄った感じになります。
球体と円柱マッピングについては、顔の中央が左右に分かれた状態で「開き」が出来てきたりしますので、マッピング・サブメニューの回転で、顔の中心部をあわせる必要があります。平面では左右逆転(裏表)があります。
人型のヘッドの場合は、顔部分に関しては先にテクスチャを作っておき、顔だけそれにあわせて平面マッピングしてしまうほうが楽かもしれません。
人が人に近いものの顔を見る場合、かなり見方がシビアになります。UVの微妙なゆがみなどが相当見えてしまうのです。
あとで作ったテクスチャの境などがにじむことがありますが、そういったものにも目が行ってしまいます。
人の顔を作成する際、思うように滑らかにしたい場合は、恐ろしくハイポリゴンにするか、逆に平面に近いくらいのローポリゴンでないときれいに見えません。ローポリゴンの場合は、お面を思い浮かべていただくといいです。シムピープルのように小さいキャラクタで顔もアニメーションしないものでは凹凸より、テクスチャが物を言います。
基にするデフォルトのヘッドが欲しい場合、腕に覚えがある場合以外、出来るだけローポリゴンのモデルを基に作成したほうがかえって仕上がりがきれいです。凹凸が大きいと、妙に陰影がつき、どうしてもごつごつした感じになってしまうからです。
SimViewにはゲーム中と同じ影をつける機能がありますので、これを利用してチェックするのも手です。
「バーテンダーのウェイロン」はその点では右に出るものがありません(笑)髪の毛の凹凸がないのでパーツの付け足しでどういう髪型にも出来ますし、ひげなどもくわえられますね。変形も楽です。男女どちらのモデルでもいけますよ。
メタセコでウェイロンを見ますと、こういうモデルでUVです。正面顔の滑らかさがわかると思います。
1から作る場合、まず基本図形>球作成等から起こして半面削除>微調整してミラーリングまたは鏡面作成も楽です。髪の毛などのパーツは別Objで作成します。
下はラムヘッドのUV。顔のテクスチャは両面描いてはあるのですが、実はUV割り当ては鏡面です(笑)
また、メタセコイアの2.4.9でのUV表示のメニューは以前のバージョンより改良されています。
左の画面上メニューにCurObj(Current Object?)という項目があります。ここを選択(黄色にする)と、現在編集中のObjのUVのみが表示されるのは従来どおりですが、チェックを外すと現在選択していないObjのUVも茶色で表示されます。(茶色表示のUV編集は同時に出来ません)マッピング時に重ならないように編集したいときに非常に便利です。
他に、服のすそや袖口などに、レースの縁取りやチロリアンテープなど連続した模様を入れたい場合も、そこだけ別オブジェクトを作成して別マッピングで作るか、UVをいじる必要があります。デフォルトパジャマのUVマップを見てみると、服の袖周りが相当ずれていて、割り当てUVも狭いのがわかります。これではきれいに連続した模様にするのは難しいですね。
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