シムとトラブルのステキな関係
その1-アドオン追加とダウンロードで不具合のおきるわけ−
シムピープル、このゲームの内容自体は、いわばリアルライフシミュレーションです。
食事をし、トイレに行き、風呂に入り、仕事をして生計を立て、買い物や外食を楽しみ、友達付き合いをし、あるいは恋人にまで関係が発展、結婚、子供の誕生・・・
デザイン関係が好きな人には、自宅のインテリアや庭から、ショッピングタウンのデザインができるという点も。本編そっちのけでテーマ別に家を作ったり、リゾートホテルを作ったり・・・これまた楽しいものですね。
アドオン(拡張パック・バケーションとか、ペットアンドガーデニングとか、副題のついたCD)によっては、ペットを飼い、花や野菜をつくって自給自足生活をしたり、、芸能活動をしたり、魔法を使ったりも出来ます。
このゲームは数あるPCゲームの中でも異色の存在でしょう。なんといっても、家具・建材(オブジェクトと呼ばれます)・壁床から屋根、服・キャラクタ(スキンと呼びます)等々がスキルと根性さえあれば、自作できてしまうのですから。
ここまでカスタマイズできるゲームというのも珍しいですね。
そして、さらには全世界にクリエイターさんがすでにたくさんおいでになり、その作品を使わせていただくことも出来るわけです。これらの点が、なんといってもシムピープルの醍醐味でしょう。
ところで、このゲームにはそのぶん高いリスクがあります。
ユーザーサイドでカスタマイズ出来る、ということは、それだけ不具合もおきやすくなるということに他なりません。
普通のゲームの場合、メーカーである程度様々な環境(ここでいう環境とはマシンスペックや他のアプリケーションとの兼ね合いのこと)で、動作確認を行い、マシンスペック−要はパソコンの性能−(見方はあとで述べます)がある程度あればデフォルトのゲームが動作する状態で出荷されます。
しかし、ユーザーサイドでのオブジェクトなどの作成時には、自分のマシン環境でしかテストが出来ません。そのため、ダウンロードしたユーザーの環境によっては、動作がうまくいかない、強制終了する、といった問題が生じてくるわけです。
ダウンロード・サイトさんに必ず、「導入は自己責任で、ゲームのクラッシュなどが起きても責任は取れません」とあるのはこのためです。
他の人の作品をダウンロードしよう、あるいは、自作しようと思った時点で、まずそれをすることによってゲーム・システムにトラブルが起きる可能性があることを、認識しておかないといけません。
さて、スペックの見方がわからないと、質問などの際にマシンスペックを書いてくださいといわれても困りますね。ウィンドウズXPを例に取りますと、
HDD容量は、マイコンピュータをwクリック、ローカルディスクCとかDとあるのがそうです。このアイコンを右クリックしてプロパティを選択しますと、使用量、残量がわかります。
CPUは、スタート>設定>コントロールパネルを選択、システムというアイコンをWクリック。CPUの種類とパワー(〜MHz)、メモリ容量は画面下側に、上にはOSの種別とサービスパックが表示されます。
グラフィックボード、これは画面に何もないところを右クリック>プロパティ>設定>詳細設定ボタンを押します。アダプタというタブを選ぶと、表示されます。ここにあるメモリは、グラフィックボードのメモリサイズです。
また、このゲームはかなりいろいろ出来る分、デフォルトでもやや高いマシンスペックが要求されます。そのため、数年前のマシンやロースペックのノートPCですと、新しいアドオンを追加したら動かなくなってしまった・・なんてことも。
無印のシムピープル・ハッピーライフからラブラブデートも追加される際に、ゲーム
、スキンのシステムに大きな変更がありますが、この辺ははもうおそらく中古でしか出回っていませんので、ここまで入った完全版から解説します。
各所で拡張パックの略号を目にすると思いますが、一応解説を。
日本語名/英語名です
TS シムピープル/The Sims
LL ハッピーライフ/Livin' Large
HP パーティーフィーバー/House Perty
HD ラブラブデート/Hot Date
---ここまで全て入っているのが完全版1,2と初めてのシムピープルです。
VC バケーション/Vacation
UL ペットアンドガーデニング/Unleashed
SS スターパラダイス/Super Star
MM マジカルドリーム/Makin' Magic
「初めてのシムピープル」以降、バケーションデータセットで新しいバケーションアイランド・マップが追加され、スキンやオブジェクト、旅行関係オブジェクトなどが、ペットアンドガーデニングでオールドタウン、多数のペット、ペット関連オブジェクトがどさっと追加されます。
次に、スターパラダイス。ここで新規の建材やオブジェクトがたくさんあり、大掛かりなものも幾つかあります。キャラクタもペットアンドガーデニングまでよりハイポリゴン!キャラクタのポリゴン数が倍になっていたりします。そこで、ハイポリゴンのメッシュに対応できるようにシステムに変更が加わっています。
マジカルドリーム。これも魔法関連データや、ハイポリゴンのファンタジックなキャラクタ、遊園地関連の大きなオブジェクトなどが追加されます。
さらに、新しいタウン・マップがコンピュータの仕事量をどかっと増やしてくれます。新しいアドオンを追加する場合は、一度すべてクリーンインストールして暫くデフォルトでプレイしたほうが良いのはこのためです。今まで問題なかったユーザーメイドのオブジェクトとの相性問題も、アドオンを追加したことで新たに出てくる場合があります。
単体で動作するスキンでは比較的クラッシュなどはおきにくいのですが、オブジェクトの場合、それ単体だけで動作しているわけではないので、トラブルもいろいろなことが起きます。
オブジェクトのiffには、そのオブジェクトで何をするか、どこに置けるか、何を置けるか・・・など様々な情報が入っています。
たとえば、改造していないフラッシュトイレトイレのiffに入っている内容です。
トイレの画像。便座が上がる、中間、下がる、それぞれで詰まっている・・など幾つか。そのほかに購入時や、シムのフキダシ、行動予約時に出てくるアイコンの画像も。
トイレの説明文各国用(購入するとき出てくる文章)
お値段、便意などパラメータ関連のカタログ数値について。
どこのマップで使用できるかの情報。
壁に後ろをくっつけないと設置できない、床板はあるか、上に物は置けないなど、設置時の情報。
トイレ使用する際にシムが取る動作の情報。男性?女性?便意がある程度高い?低い?掃除?使用?個室に誰か居る?要れば追い払う動作を。こういったそれぞれのケースを判断し、アニメーションをそれにしたがって呼び出します。
トイレ使用出来た場合は、シムの便意ゲージの回復をする。
故障をランダムに起こす際の確率について。
故障したら水浸しの床を作る命令。
使用時に心地よさが少し回復。
使用後自動洗浄命令。
あまり掃除しない場合、故障確率が上がる。
購入後ある程度古くなったら蝿を呼ぶ。
掃除、便座の上げ下げ、便座が上がっていたときに女性シムが文句を言う声、故障したときの音楽、洗浄時のジャーという音のケースに応じた呼び出し。
犬がいてある条件がそろったら犬がトイレの水を飲む。
ざっと書き出しただけでこれだけのデータが詰まっています。本当はもっといろいろ・・。
トイレでのアニメーションはオブジェクトとは全然関係ない別のファイルから呼び出していますし、それぞれの音声も外から呼び出しています。
また、こういったオブジェクトのデータは、アドオン追加時に追加データが書き加えられる場合もあります。
例えば上記の「 犬がいてある条件がそろったら犬がトイレの水を飲む」これは、ペットアンドガーデニングで追加されます。
新アドオン追加で、あるいはユーザーメイドオブジェクトを入れたら不具合が・・・というのはこういった背景があるからです。
ダウンロードページ、オブごとに必要拡張パックが書いてあるのは、その拡張パックを入れた段階で始めてインストールされるオブジェクトが使われているから。
インストールしていないアドオンのオブを入れると、処理関連プログラムも対応していませんから、動作はおろか設置できなかったり、設置しても消えてしまったりするわけです。
また、いろいろなサイトを巡るということは、ウイルスやスパイウェアがうようよしているネット内をさまようことになるわけですから、そういった悪意のあるソフトウェアに感染する確率もアップします。こういったものは、今はとても巧妙で、メールを通じてももちろん感染することがありますが、各所の実験によりますと、何もガードしていないマシンでは接続しただけで感染することがわかっています。
30分のネットサーフィン(比較的危険のなさそうなサイトだけ)で、数十種以上に感染したという実験データが得られています。
ウィンドウズ本体に様々なセキュリティホールや不具合が見つかっており、それを穴埋めするものがウィンドウズアップデートであり、SP1、SP2などのサービスパックです。
これらを実行するだけでもだいぶ違います。が、それだけでは不十分です。
アンチウイルス、アンチスパイウェアを入れましょう。
ウイルス対抗ソフトは、接続のつどアップデートしなくてはいけません。
2007年ごろからは両方に対応できる総合セキュリティソフトも出てきており、物によっては今までのようにスパイウェア対策ソフトを使用できない製品も出てきています。両方に対応していない場合、アンチスパイウェアを別途導入した方がいいでしょう。
また、2007年ごろからは、アンチウイルスやセキュリティソフトを騙ったスパイウェアなども多数出てきています。フリーのセキュリティソフトは、良く調べてから導入しましょう。
セキュリティのアップデートや、期限切れ製品を使い続けることについてですが、これについてはインフルエンザウイルスのことを考えてみてください。流行中の、最新型のウイルスにに合ったワクチンを接種しなくては効果がありませんね。ソフトウェアは生き物ではありませんが、考え方は同じです。
しかも、人が作成するものですから、もっとたちが悪いです。
期限切れでも古いウイルスには対応できるのですが、その効果を無効にして、古いタイプにも合わせて感染させるようなウイルスが幾つもあります。
また、ウイルスとスパイウェアは別物でしたが、近年はその境があいまいになってきています。
画面上に変なコメントやゴキブリなどが出現するもの、ひたすら自己増殖してコンピュータを処理落ちさせ、まともに動かさなくするもの。
宣伝ポップアップがどんどん開くもの。この辺はまだ可愛いほうで、中でも怖いのは知らないうちにオンライン時にコンピュータの情報がごっそりコピーされたりしてしまうものや、あなたのメールをはじめ登録されたメールアドレスやオンラインバンクのパスワードなどを盗むもの、他の人にマシンを勝手に使われてしまうもの(よそのコンピュータへ攻撃する際の踏み台にされてしまったりすることも)さらにrootkitという、こっそり外部から侵入していることを隠蔽するプログラムを組み込まれてしまうと、アンチウイルスソフトなどを導入してもなかなか発見できません。
ウイルスやスパイウェアなどの自動実行プログラムのほかに、ハッカーによる攻撃を受ける場合もあります。侵入され、オンラインの間、遠隔操作でデータを見られたり盗まれたり、場合によってはどこかのサイトを攻撃するための踏み台にされてしまうケースも。ルータはある程度こういった攻撃や、ワーム感染をを防いでくれます。
これらみな感染してしまえばもちろん自分も被害にあいますが、そのままあちこち見て歩いたり(接続しているだけでも)しますと、ネットワーク上に自分が感染しているウイルスやスパイウェアを撒き散らすことにもなります。今度はあなたが加害者になってしまうのです。
オンライン使用をする場合、なるべくルータを使用し、セキュリティソフトは必ず入れて、常に定義は最新にしておきましょう。
それと、P2Pはセキュリティソフトをすり抜けて感染するウイルスの温床です。
安易に手を出してはいけません。